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<<   作成日時 : 2006/09/26 21:06   >>

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母ちゃんの後ろ姿はいかにも軽い。

軽いたって体重のこちゃない、体重だったらかなりあるほうかもしれない。

腹だってかなりプツクリしちゃってるし、中年のオバサンだから仕方ないのかもしれないけど。

軽いっていうのは母ちゃんそのものの存在感っていうか・・。

台所にたってる主婦ってかんじじゃない。

どこか間違って迷いこんじゃった小動物がエプロン結んで、

まな板に向かっていたしかなたく切り刻んでるって感じなんだな。

第一母ちゃんの料理ときたらやたら素材を無駄にしちゃう。

大根だって人参だって胡瓜だって腐ってドロドロになって冷蔵庫の中から出てくる。

俺はそれを横目でみながら

またやってるいるよ。って思う。

無駄になってしんじゃった材料はもぎ取れれただけで
人間の体の中でエネルギーに変わることもなく廃棄されてしまう。

かわいそうな素材たち。

母ちゃんにとって料理は苦痛以外のなにものでもないらしい。

食わなくちゃならないから致し方なく作る。

料理人でもいてくれりゃ本当にいいって思ってるんとちゃうか?


残念なことに金を運ぶ父ちゃんというコウノトリもいないんで

母ちゃんみずからが働いてなんとか生活してるってわけで・・。

料理人なんて夢のまた夢。

俺もバイトくらいしなくちゃって思ってるけど、なんかダルイ。やる気ねえ。

母ちゃんのできる範囲でやってもらえばええやんけっておもちゃってる。

とにかく母ちゃんはイヤイヤ料理をつくってるんでマズイ。

料理の中になんとかやっとつくったゼってな義務の味しかしねーーんだな。

まあ、作ってくれるだけましっておもってるけど・・。

小動物が自分はもっと違うところで生きていたらもっと羽ばたいていたろうに・・。
って背中で言ってる。
本当はアーティストだったんだ、
こんな狭い台所でコチコチ息子のために料理なんか作ってるんじゃあないんだけどね。って

でも残念でした。

母ちゃんはこうして息子に随分遅れた夕食を作るしかないんでやんすよ。

今この台所に立っているっているのは母ちゃんが選択してここに居るってわけで、

父ちゃんみたいに飛びだしていこうとおもえば飛び出せたわけで、、。

それをしなかったのは一人きりになちゃう息子のことを思ってであろうがなかろうが

今ここに居るのは誰のせいでもないってわけで・・。

電車の切付を買うときに行き先をきめないで乗ちゃったためにここに居るってわけかも・・。

俺にしたところでここに居る中年おばさんに似たり寄ったりで、

今のところ将来の夢もなければ、なりたい状態もない。

このままでいくと

俺もあるとき

ふと気づけば俺の後ろに子供の目があって台所で料理なんかつくってて

腹すかせたガキがギャギャさわぐのを聞きながら

まな板の大根でもきざんでるのかも。

ゾッとするぜ。

でも、待てよ。

こういう状況だからって母ちゃんがふし合わせだとは誰もきめられねー。

母ちゃんは案外幸せで

ここで鼻歌うたいながら息子の文句に耐えながらまずい料理をつくっているのが

まんざらでもないってこともありえる。

自分が幸せが不幸かきめるんだあって他人がきめるこちゃないんだから。


俺が流れにまかせて生きてって、はっと気づいて独身で身よりもなくって

一人孤独なホームレスになちゃったとしたらどうよ。

そうなったらさすがの俺もまいるよな。

未来を明確に図面化しておかないとエライ目にあちゃうかもしれないよな。

設計図作ったところでそうなるともかぎらないけど、すくなくとも石が転がり落ちるみたいに

底辺まで落ち込むことはないんじゃないかな。

(もっともホームレスに絶対的自由があるってこともあるかもしれないが・・。)


母ちゃんは俺の知らない昔の陽水の歌をうたいだし狭い台所に響いてる。

カウントをとるように水滴がステンレスにあったってプツンプツン奏でてる。

まあ、母ちゃんもちょっとプツンしてるとこあるからやってられるんだろうな。


母ちゃんの料理下手は台所の汚れ具合でわかる。

なにもかもトッチラカシテる。

料理のうまい人は作るそばから片付けしてって料理が準備よくできあがった時には

きれいに片付いてる。

友達の母ちゃんのうまい料理食ったときにそう思った。


母ちゃんはきっとこの世ではいきにくいんだろうな。

日常生活がうまく作動してないってかんじだもんね。

それは俺もいえててやっぱ親子ってか、

どうもあんまりし、うまく日常生活をこなせないでいる。

学校での自分もそうだし、家の中でもそうだ。

でも気にしててもしょうがないから、
それなりにギクシャクしてても時間はたってくってもんで・・。


母ちゃんは要領わるいから料理つくるのも時間がかかる。

今からつくるんだから最低でもあと一時間はかかる。

で、まずいときてるから情けない。

頼むよ。母チャン、早くしてくれよ。

俺はへたへたと椅子にへたりこんでた。

マルタがテーブルの下に寝転んでて

上目づかいに腹へってる俺に擦り寄ってくる。

マルタ。

ドツクフードだけですんじゃうマルタがうらやましいぜ。


台所のファンの音がする。

なにかが煮えてる。

もうすぐ俺の腹もなんとかなりそうだ。


ふと、なぜかここにいる自分が不思議に思えた。

ここはどこで

あの小動物のような背中の人は誰で

ここにうずくまる毛玉の塊は何なんだろう。

俺って何?










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